なにかを選ぶ基準は「質」じゃなくて「親近感」があるかどうかなんじゃないか。

日本のベイブレードがイスラエルで大人気となった意外な理由』という記事を読みました。’日本の文化’と思っていたベイブレード、つまりは「こま」、がイスラエルという国で受け入れられたのはなんでなんだろう?とタイトルを見て思ったのがきっかけ。あとは、単に「ベイブレード」懐かしいなって。

記事のなかみ

記事によると、イスラエルという国には「ハヌカ」と呼ばれるお祭りがあって、そこでは、「ドレイドル」というコマを子供達にプレゼントし、それを使った遊びが行われる。そういった「コマ」という文化が既にあったことから、ベイブレードのアニメがイスラエルで始まった当時は、そのプレゼントされる「コマ」として、ベイブレードを買う人たちが多かったという。

実際どのくらいイスラエルで人気なのかってのはわからなかったんですが、そのハヌカというお祭りやドレイドルというコマについては他にも解説している記事を見つけられました。

参考

https://japan-toy-museum.org/archives/2741(日本玩具博物館、グレイドルについて)

https://courrier.jp/news/archives/145081/ (Courrierジャパン、ハヌカについて)

https://japan-israel-friendship.or.jp/special/festival/829/(日本イスラエル親善協会、ハヌカについて)

あと、グーグルの検索で、「グレイドル」って検索すると、そのページ内で、そのグレイドルを使った遊びを体験できるのもあり、そんな文化があるんだ、と勉強になりました。

で、思ったのが、何かを選ぶときに、質だけじゃなくて、「親近感」って大切なんじゃないかってこと。

選ぶときには「質」?

商品を選ぶとき、質が高い、性能が高いものが選ばれる、という考え方があるとおもいます。もちろん誰でも、質や性能の高いものを選びたい。たしかに。

でも、僕は何かを選ぶときには「親近感」があるかどうかってことも大切なんじゃないかと。

なぜなら、ベイブレードがイスラエルで人気になったのは、ただ単にベイブレードが質の高い、良い商品だからではなく、ベイブレード=コマというものに対して、イスラエルの文化の中で親しみがあって、その下地があったうえで、ベイブレードが入ってきたから。

また、この別の記事では、中国でニセの「匠の鍋」が大ヒットした、ということについて書いていて、そこにどんな仕掛けがあったのかについて解説しています。

その記事の中で語られているのが、「ストーリー」の重要性。

日本の『匠の鍋』が売れたのは、日本製品への、質が高いというイメージだけではなく、その製品を始めた創始者の想いや会社自体の歴史まで作り込んで、それらをストーリーとして発信していたからだとのこと。

このケースでは、そういったストーリーが、その製品に対する、親近感を生んだんだと思います。また、記事の後半では、中国で売れている化粧品について書いていて、それによると、中国内では、ローカル、要は中国のコスメブランドが売れているとのこと。その理由としてあげられているのも、「『歴史や伝統というストーリー性』」。それがあることで、商品自体への親近感がわき、選ぶ時のひとつの理由になっているんだと思う。

何かを選ぶ、ということで他の例を考えてみると、たとえば、ネットフリックス。作品を選ぶとき、なんとなく、自分が親しみを持てるようなテーマを選ぶことって、ありませんか?

逆に言えば、そうでないテーマは最初、見はじめるまでが少し、ハードルが高い。僕にとってはストレンジャーシングスがそうでした。多分自分だけの意見、だったら見ていなかったと思う。なぜなら、テーマ、設定に親近感が持ちづらかったから。でも、周りが面白いと言い始め、なんとか頑張って、1話目を見はじめて、そこから面白くなっていった。

でも、「Lupin 」の成功なんかは、ルパン三世のイメージがあるのも大きい。 →『仏製ドラマ「Lupin」がヒット ネトフリは「外国語の壁」を超えたのか?』(Forbes)

おわりに

商品や次のドラマをみるときなど、その選択は単に性能や質を求めているだけじゃなく、自分にとって親近感のあるものであるか、という基準もあるんじゃないかとおもう。中国の化粧品の例じゃないけれど、日本に昔からあるもので、その親近感をうまく活用し、質の部分でも進化できているものは受け入れられているような気がする。下駄とか、和服の様式とか。あと、そういった歴史のあるものに対して「なんかダサい」みたいな印象があるのって、逆に言えば、みんながそのモノを知っているから。だから、すごく親近感はある。そこにプラスして、今の時代に必要な性能や質を合わせていくことで、多くの人に受け入れてもらえるようになるんだろうなと。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次