語学や知識を勉強するとき、目的をはっきりしてみる。ブラジルでの勉強を振り返ってみて言えること。

成長したい、という気持ちがある人ほど、何か学ばないと、より良くならないと、といつも考えてるように思います。そんな時に考えたいのが、その目的や目標は何だろうか、ということ。僕自身、ブラジルから帰国して、自分は知識や経験が足りない、もっと学ばないと、という不安でいっぱいだった。

『東大教授が教える独学勉強法』(柳川 範之、草思社文庫)を読んで、考えたことを、その時の自分に向けてまとめてみたいと思います。

勉強を始める前に、なんのためにやるのか、紙に書いてみる。

目的をはっきりさせるためにも書き出してみるのがいいと思います。もちろん、携帯やスマホ、タブレット、パソコンなどメモでもいいです。

その理由は、目的決めずに勉強を始めると、

・自分が勉強をしている理由がわからなくなる。

・勉強した内容が残りづらい。

といったことがあるからです。

もちろん、勉強すること自体は必要なことではあると思いますが、なんのためか?を自分の中で、はっきり認識できているといい。

なぜなら、目的がないと、「勉強のための勉強」になってしまうから。

「成長したい、勉強したい」と思うのは何か理由があるはずです。

・新しいことをするために、技術を学ぶ必要がある。

・自分のいる環境で、新しい立場についたから、そこで必要なことを学ぶ必要がある。

・今後自分の働いている業界で何があるかわからないから、その時でも働くことができるよう準備をしておく。など、それぞれに理由があると思います。

それを紙に書き出してみる

そして目で確かめる。そうすることで、勉強したかった、きっかけ、目的を忘れることなく、モチベーションを保っていくことができます。逆に言えば、それをすることなく勉強をしていると、勉強のための勉強になり、知識を知っているだけの状態になってしまいます。

頭に入れても、使われない情報は、忘れられがちになるし。使わないのなら別に勉強しなくてもいいかもしれない。もちろん、勉強に対しての動機はそれぞれ違うと思います。好奇心で「知りたい」という人もいると思います。ただ、その「いろんなことを知りたい」って人も、その「知りたい」ってのはなんでなのか、何がきっかけなのか、ということを書き出してみるといいんじゃないないかなと。

僕の独学の経験。

僕には独学の経験が大きく分けて2つあって、

1つめは、ブラジル滞在していた時に、ポルトガル語を独学で勉強したこと。

2つめが、日本へ帰国後に、ビジネスマナーとか、自分が思ってた「社会人が学ぶこと」みたいなのを勉強したこと。それぞれ、今の自分の糧になっていることは間違いないですが、勉強した状況には違いがありました。それが「明確な目的」があったかどうか。

1つめの、ポルトガル語を勉強したときは明確な目的がありました。それは、日々、目の前のブラジル人とコミュニケーションを取ること。自分がご飯を食べたい、ということや、何かをして欲しいと頼むこと、相手の話を聞き取ることなど。

ポルトガル語を学んだ時には学ぶ目的がそこにあって、毎日そのために勉強していた。だからこそ、身につけることができた、継続して勉強できたんだと思います。

ただ、2つめの帰国後の勉強に関しては、今ふりかえると、目的がはっきりしてなかったと思ってます。日本に帰国して、どこかの会社に入ったわけでもないけれど、「1年目の社会人が学ぶこと」みたいなことをとにかく勉強して、知識を増やしていた。それ自体が悪いわけではもちろんないけど、明確な目的がなかったから、あの時、何を勉強したかってことが思い出せない。当時にもっと明確な目的を考えることができていれば、より、「使える」勉強ができたのかなとも思います。

そして、目的について、1つめのポルトガル語の勉強に関してもう少し書くと、

たとえ、ブラジルにいたとしても、ポルトガル語をあまりうまくしゃべれるようにならない人ってのはいます。僕より長い期間滞在していたとしても。

でも決して、その人たちが勉強してなかった、とか、努力してなかった、とかそういうことではないんじゃないかなと。なぜなら、「まったくしゃべれない」という人はいなかったから。

じゃあ何が原因かって考えた時に、個人的には、「目的を達成してしまったから」なんじゃないかなと。

最初ブラジルへ来た時は、わからないことだらけで、勉強した。でもしばらくして慣れてきて、身の回りのこと、普段の生活では、とりあえず伝えられるようになった。それで、「もう別に勉強しなくていいかな」ってなってしまった。たぶんそんな感じ。

僕自身そういうことはありました。なんとなく言ってることはわかるし、特に難しい会話をするわけじゃないし、と。あのままだったら、今ほどはしゃべれてなかったと思います。

じゃあなんでそうならなかったか。

それは、「より良くしゃべりたい」ってのがあったから。ブラジルへ行く前に、知り合いの人から「4ヶ月くらいで喋れるようになるよ」って言われていたのも大きかった。

4ヶ月たっても、「しゃべれていない」自分に気づいて、そこから、「もっといろいろ喋りたい」「ブラジル人みたいに喋りたい」と思えた。そこで、ポルトガル語を勉強することの目的をもう一度自分で考え直せたことが良かった。

なので、自分が設定した目的や目標を更新することも必要なこと。なぜなら勉強していくことで、わかっていくこともあるから。やってみて、自分がその分野が得意で、どんどん進んでいくこともあるだろうし、逆に上手く進めていけないこともあるかもしれない。

目的と目標を設定すること。それと、定期的に点検して更新を。

おわりに。

成長したいと思っている人、そのなかでも、「自分に何かが足りない」と思っている人。勉強するのであれば、その目的を明確にすること。なぜなら、目的がないと自分がどっちに進んでいるのかわからないし、今どのあたりにいるのかもわからない。また、勉強するには時間を見つけることも必要で、それも考えたら、ただ、「不安」にまかせて、それを埋めるためだけに勉強するんじゃなくて、目的を決めて、その目的を達成するための手段として、勉強をしたほうがいいんじゃないかなと。昔の自分にむけて。

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