『共感から生まれるイノベーション』という日経XTRENDの特集を読みました。
(記事へのリンク→https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00433/00004/)
どうやって今までに世の中になかったものを創っていくかということへのヒントがありました。
特集のざっくりとしたなかみ
○「Ontenna」というクリップ型の装置がある。外から受ける音に反応し、光ったり、振動したりする。
○このOntennaをどうやってここまで創ってきたかという記事。
○今までなかったものを始めるには、1人では難しく、周りの人に共感してもらうことが大切。
○その共感を生み出すためのヒントを各回で紹介している。
この記事で、「Ontenna」の開発者の本多達也さん(富士通 Ontennaプロジェクトリーダー)は、『夢を実現させるためには、周りの”共感”を生み出すことが大切』と話しています。
この考え方は、何かを伝える時にも大切な考え方だと思います。
なぜなら、基本的に人って「自分」というものが’いちばん’だと僕は思っていて、何か行動するときって、自分が「動きたい」って思わないと動かない。
いくら誰かが「この商品おすすめだから使ってみて」って言ってたって、自分が使いたくなければ使わないですよね。
それは、話をするとき、文章を書くなどで「伝える」ときでも同じ。
自分は伝えたくても、「伝わる」かどうかは、その受け手次第だと思います。だからこそ、記事にあるように、自分の想いを伝えるには、「共感」を生み出し、自分だけの想いではなく、同じ想いを、共に感じてもらうことが必要なんだと思います。
共感を生み出すヒント
今現在(2021/05/21)で、第4回まで記事が公開されているんですが、その各回で共感を生み出すためのヒントが紹介されています。
1回目では「熱量を共有する」こと
2回目は「ビジョンを語る」こと
3回目は「外部評価を獲得する」こと
4回目は「笑顔を創造する」こと
です。
この中で僕が気になったのが、4回目の「笑顔を創造する」ということについてです。
「笑顔を創造する」というその製品を使っての効能を明示すること
4回目の記事では、共感を生み出すヒントとして「笑顔を創造すること」が紹介されています。
本多さんは、展示会やプレゼンテーションで、
「『Ontenna』を使うことで、ユーザーの笑顔を生み出すことができる」
ということを、意識的に伝えていたそうです。
その製品にどんな機能がついているのか?という「機能的価値」だけではなく、それを使うことによってどんな体験ができたり、どんな気持ちになるのか、という「情緒的価値」をアピールしていったそう。
僕が文章を書く勉強の中で、参考にしている『書くのがしんどい』(竹村俊助、PHP研究所)という本の中で著者の竹村さんは、読まれる文章の要素として、薬のパッケージをたとえに「成分」と「効能」の大切さを書いています。
○「成分」→どんなものが入っているか
○「効能」→何に効くのか
薬局などで売っている薬のパッケージには、この二つが必ず書いてあって、それは「その薬を飲むことで何がいいのか?」をわかりやすく伝えるため。
これを文章に置き換えると、
「成分」はその文章にはどんなことが書いてあるのか。
「効能」は、それを読むことで、何ができるようになるのか、何を学べるのか。
ということだと思います。
僕は、今回の本多さんの記事を読んで、この「効能」という言葉を思い出しました。
「Ontenna」という製品がどんなものなのか、ということだけでなく、「それによって何が起こるのか」という、製品を使ったその先を明示することで、説明を受けた人は、その製品を身近に感じやすくなり、それが共感を生んだのだと思います。
まとめ
○人に一緒に動いてもらうには、「共感」が大切。
○共感を生み出すためには、自分の想いをどうやって、その伝える相手に「自分ごと」としてもらうか。
○そのためには、わかりやすく伝えることが必要。
参考