ポルトガル語の動詞は、活用して使うという特徴があります。
活用というのは、動詞の形をかたちを変えることで、それには規則があります。
ここでは「直接法完全過去形」というかたちを紹介したいとおもいます。
○僕なりの説明をさせてもらうと、「直接法」というのは、実際に起きていること・起きたことなどを直接的に表現するかたち。なので、「こうだったらなー」とか実際に起きていない、「妄想」や「想像していること」を表現するときには違うかたちを使うことになります。
○「完全過去形」というのは、過去のことを言うときに使うかたちです。過去をある「一点」でみるイメージ。日本語でたとえるなら、「食べていた」だと、過去のある期間とか、時間とか、そこに流れがありますが、「一点」で見るので、「食べた」という表現になります。
この完全過去形を使って、過去のことを表現します。
活用のしかた
ポルトガル語の動詞には、ar,erやirで終わる単語があるよーって話はこちらで書きましたが、改めてかくと、
ar動詞→falar,achar,ligar(ファラール、アシャール、リガール)
動詞の最後の部分が「ar」で終わってます。
er動詞→comer,beber,vender(コメール、ベベール、ヴェンデール)
動詞の最後の部分が「er」で終わってます。
ir動詞→partir,dividir(パルチール、ジヴィジール)
動詞の最後の部分が「ir」で終わってます。
と言う感じです。
完全過去形のつくりかた
完全過去形にするにはそれぞれの語尾(単語の最後、「ar,er,ir」の部分)を規則にそって変えます。
左から「1人称」「3人称」「1人称の複数形」「3人称の複数形」が主語の時のかたちです。
*ここでは、ブラジルポルトガル語を主に解説していくので、2人称の活用については、省略しています。
○ar動詞→ ei,ou,amos,aram
例えば、falar(ファラール)「話す」という動詞を活用させてみます。
上の、ei,ou,amos,aramを使って、falarの最後「ar」を変えます。
すると、falar →falei(falまでは同じですよね)=「私は話した」という1人称の文になります。
同じように、
falar →falou =「(3人称の誰かが)話した」という3人称の文になります。
主語が「彼」かもしれないし、「彼女」かもしれないですが、ここではどういった活用をするかだけ理解してもらえればと思います。
falar →falamos「私たちは話した」という1人称複数の文になります。
falar →falaram「(3人称複数の)話した」という3人称複数の文になります。
これも主語が「彼たち」かもしれないし、「彼女たち」かもしれないですが、ここではどういった活用をするか、を理解してもらえればと思います。
○er動詞→ i,eu,emos,eram
例えば、comer(コメール)「食べる」という動詞を活用させてみます。
上の、i,eu,emos,eramを使って、comerの最後「er」を変えます。
すると、comer →comi(comまでは同じですよね)=「私は食べた」という1人称の文になります。
同じように、
comer →comeu=「(3人称の誰かが)食べた」という3人称の文になります。
comer →comemos=「私たちは食べた」1人称複数の文になります。
comer →comeram=「(3人称複数の)食べた」という3人称複数の文になります。
○ir動詞→ i,iu,imos,iram
例えば、abrir(アブリール)「開ける」という動詞を活用させてみます。
上の、i,iu,imos,iramを使って、abrirの最後「ir」を変えます。
すると、abrir →abri(abrまでは同じですよね)=「私は開けた」という1人称の文になります。
同じように、
abrir →abriu=「(3人称の誰かが)開けた」という3人称の文になります。
abrir →abrimos=「私たちは開けた」1人称複数の文になります。
abrir →abriram=「(3人称複数の)開けた」という3人称複数の文になります。
まとめ
○「過去の動作」「過去の状態」などは完全過去形を使って表現する。
○ar動詞は、単語の語尾を、ei,ou,amos,aramに変える。
○er動詞は、単語の語尾を、i,eu,emos,eramに変える。
○ir動詞は、単語の語尾を、i,iu,imos,iramに変える。